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栗岩

管理人  [ 栗岩 ]

国立科学博物館・博士研究員
(兼)
神奈川県立 生命の星・地球博物館
博士研究員(外来研究員)

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(ほったらかし中)
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mail: spearfishing (アット) ab.auone-net.jp

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        2015-01-21       31年目、ならず

アカハライモリ Cynops pyrrhogaster

実家に置いていたアカハライモリ、過去に何度か書いたことのある通り、順調に行けば今年で飼育31年目となる。
‥‥はずだったが、年末年始に帰省した際、秋にベランダに置いていたら逃げられてしまったことを聞いた。

小学校時代、近所の田んぼの脇の用水路で捕まえ、何の気無しに飼育し、中学から高校の頃には卵も産んでいた。
イモリは孵化後、前足から先に生え(カエルのオタマジャクシとは逆)、外鰓が消失して親と同じ姿になると、およそ1年ほど陸上生活を送る。
その間は給餌が大変になるので、そこまで仔を育て、親が元いた場所に逃がすようにしていた。

大学時代からは実家に残し、両親が世話するようになると、卵は産まなくなった。
しかし相変わらず元気で、いつの間にやら長い年月を経た後、東日本大震災の避難の間、実に半年間放置されても生き延びた。
東京に持ってきて水がダメだったのか、1個体を除いて死んでしまったが、残った1個体は元気だった。

しかし飼育30年目に入り、31年目を目前にして、水槽から逃げられるという超初歩的なミスにより、すべてが終わってしまった。
最後はあっけなかったな‥‥。でもまぁ仕方がない。

アカハライモリ Cynops pyrrhogaster

今回の2枚の写真に写っているイモリは、両親が近所のペット屋さんで購入してきた新しいイモリ。2個体いる。
両方オスなので(オスしかいなかったらしい)、今度メスが入荷していたら購入するそうだ。

写真
有尾目 イモリ科 アカハライモリ Cynops pyrrhogaster
D700 + AF-S Micro Nikkor 60mm F2.8G
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        2015-01-18       A tyrant

パプアンパイソン Apodora papuana

前回の記事で少し触れた通り、悪食で野生下ではヘビを食べると言われているパプアンパイソンだが、実際にそれを見た人はほとんどいないだろう。
グーグル先生に聞いてみると、一枚だけ、飼育下での写真だが、パプアンがボアコンストリクターを呑んでいる写真が出てくるのみ。
この一枚だけでは、これが単なる個体差なのか、やはり種としてヘビ食の嗜好性が高いのか、というのは分からない。

だが、思いがけずそれを自分の目で確かめる、非常に貴重な機会を得てしまった。

A Papuan Python ate a Papuan Carpet Python (1)

普段は掃除などの際にも1個体ずつ取り出して複数個体を触れ合わせることはない。
2個体を取り出す場合があっても仮のケージとして衣装ケースを二つ出し、それぞれに入れるのが常だ。
(普段から同居しているボールパイソンとアオダイショウのみ例外)

だが、長くなるので省略するが、この時はたまたまパプアンとイリアンジャヤカーペットが鉢合わせに。

イリアンジャヤは脱皮前だったため、色がくすみ、とぐろを巻いてじっと動かない。
そして動き回っていたパプアンが、イリアンジャヤの体に鼻先をつけた途端、ピタッとその動きを止めた。
「おっ!?」と思った次の瞬間、パプアンはイリアンジャヤにガッと食らいつき、あっという間に巻きついて締め上げた(写真1)。

慌ててほどこうとしたが、パプアンの頭は巻き付いた内側にあり、さらに細いものが細いものに絡み付いているため、全然取れない。
二匹まとめて風呂場に持って行って水の中に沈めたが、それでも離さない。
パプアンの巻き付く力は非常に強く、しばらくしてイリアンジャヤがぐったりとしてしまった。

こうなってはもう、巻き付きがほどけたとしてもイリアンジャヤの内蔵は間違いなく損傷しているだろうし、もはや助からないだろう。
それならばこのままパプアンに呑んでもらった方がいい‥‥。

風呂場から部屋のケージに戻し、行く末を見守る。
しばらくしてイリアンジャヤは完全に死亡した。
パプアンも噛みついていた口を離したので、ピンセットでイリアンジャヤの首をつかみ、あらためてパプアンの眼前に持って行くと、
ガッと噛みついて再度巻き付き直した。そのまま体の半分以上がケージから飛び出してしまい、ぶら下がりながら呑み込む形に(写真2〜4)。

A Papuan Python ate a Papuan Carpet Python (2)

イリアンジャヤカーペットは、パプアンカーペットやコモンカーペットとも呼ばれる。
目のまで繰り広げられている、「パプアンパイソンがパプアンカーペットパイソンを呑み込んでいく光景」。
何と言っていいか分からないが、とにかく衝撃的。

よほど腹が減っていたのか、ものすごい勢いで呑んでいく。
イリアンジャヤの鱗にパプアンの歯がめり込み、パキパキという音が響き渡る。
ビバリウムガイドでパプアンのことを「パプアの邪神」と表現していたが、目の前の光景を見ての私の感想は、
実体のない邪神というより、むしろ「暴君」と呼ぶのがふさわしい、というものだった。
それだけの迫力と衝撃。

2.2kgのヘビが1.4kgのヘビを完全に呑み込んだ状態(写真4)。
自重の半分以上の獲物ということになるが、これがウサギやブタだと、呑み込めなかったのではないだろうか。
獲物が細長いヘビだったからこそ呑み込めたのだと思う。
呑み込んだ後のパプアンは腹がボッコボコになっているが、驚いたことにたった1週間でほぼすべてを消化してしまった。

パプアンパイソン Apodora papuana

今回の一連の状況を考えると、やはりパプアンは種としてかなりヘビ食の嗜好性が高いのだと思う。
話としてはよく聞くものでも、ここに載せたような写真はほとんどないので、食べられてしまったイリアンジャヤには申し訳ないが、非常に貴重な資料が得られたと言える。

こんなパプアンパイソンだが、口を開けて威嚇することはあっても咬んでくることはなく、めっちゃ大人しいんですぜ旦那‥‥
信じられないでしょうが‥‥

写真
有鱗目 ニシキヘビ科 パプアンパイソン Apodora papuana
D700 + AF-S Micro Nikkor 60mm F2.8G

        2015-01-13       PP2

パプアンパイソン Apodora papuana
パプアンパイソン
♀、約 2.5 m、2.2 kg

同じくらいの長さ(2.6m)のオリーブパイソンが 4.7 kgあるので、まだまだだいぶ痩せている。

パプアンパイソン Apodora papuana

パプアンは悪食で、野生下では他種のヘビを食うらしい、どこぞのショップで脱走したパプアンが他のケージのヘビも食い荒らしたらしい、
そんな話が巷ではたくさん出てくるけど、実際それを体験した人などまぁいないだろう。

そんな皆さんに私から言わせてもらう。

パ  プ  ア  ン  は  ヘ  ビ  を  食  う  ぞ  !

経験者は語るってやつです‥‥。

写真
有鱗目 ニシキヘビ科 パプアンパイソン Apodora papuana
D700 + AF-S Micro Nikkor 60mm F2.8G

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