たゆたえど沈まず

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栗岩

管理人  [ 栗岩 ]

国立科学博物館・博士研究員
(兼)
神奈川県立 生命の星・地球博物館
博士研究員(外来研究員)

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        2014-08-04       下甑島調査 2014(下甑島・鷹島)終了 -2

スジアラ&アオブダイ(頭)

鷹島から戻り、次の日から再び下甑島で潜る。
鷹島では休憩時間を除いても6時間以上も水深20mラインへの潜りを繰り返していたためか、
耳(耳腔)が炎症を起こしているのだろう、陸上にいても音が聞こえにくく、
潜るとリバースブロックになることが多々あった。

いつもなら一日寝れば治るのだが、今回はいつもより耳への負担が大きかったのか、二日かかった。
そのため二日間は無理をせず、潜る水深は10mラインまでにとどめ、時間も短めにして昼間と夕方の二本潜った。
ちなみに潜り漁師のTさんも同様に耳腔が腫れて痛みがあり、音も聞こえにくいと言っていたが、ハジメは全然平気とのことだった。

今回、神奈川県博からオスのアオブダイを標本用に頼まれていたので、島の地磯で1個体突いた。
エントリーしてすぐだったので、腰に付けたスカリに通して泳ぐのはダルいなぁと、フロートにぶら下げておいた。

大きな根の間で沖出しの流れがあり、そこから流されそうになったが、今日は無理をしないと決めていたこと、
50cmくらいの小さめのスジアラを1個体突いていたことから、もう上がろうと流れから抜け出し、エキジット。

マスクやフィンを置き、フロートのラインをたぐって引き寄せると、アオブダイは頭だけになっていた。
あちゃー、サメに食われたか。
いつ食われたんだろうと思い返してみると、沖出しの流れで根の間から吐き出されそうになった時、
グンッと強烈な力で体を持って行かれそうになったのを思い出した。
あれは流れではなくサメだったか。

アオブダイは70cmくらいあったし、体を持って行かれそうになった時もびっくりするくらい強い力だったから、
サメはかなり大型の個体だったと思う。
ちなみに数日前に下甑島の某所で、3mオーバーのイタチザメが漁師さんに目撃されている。
アオブダイを食ったのがイタチザメかどうかは分からないが、イタチじゃなかったとしても大型個体の可能性はかなり高いし、まぁおっかねぇわな。

私は普段は突いた魚はフロートにはぶら下げず、ウェイトベルトに付けたカラビナに、スカリに通してぶら下げているので、
サメに獲物を食われたのは実はこれが初めて。

夕方の2ダイブ目で、ハジメがアオブダイを捕ってくれ、それはすぐに船に上げたので、標本用アオブダイは無事確保。
ついでに頭だけになったアオブダイも一緒に入れて、神奈川県博に送付した。

下甑島・海

ハジメが山形へ帰り、後半は私一人で採集調査を続行。
昼間は私一人で潜り、夕方に仕事が終わったTさんと合流してもう一本、という流れ。

島周りはずっと激濁りが続いていたが、最終日近くになって所々ようやく濁りが取れてきた。
波打ち際はどこもまぁ綺麗なんだけどね。

実は昔から、下甑島で潜りたいと思い続けていたポイントがあった。
地磯エントリーで泳いで行くには遠すぎて無理、お世話になっているMさんの船でも漁協の管轄が違うので行けない。
今回、Tさんがその某ポイントの管轄漁協の知り合いのおっちゃんに頼んでくれて、初めて潜ることができた。

おっちゃんは潜りの人を乗せたことがないので、15分か20分くらいの短時間、しかもポンッとエントリーしてその下だけしか見ていないが、
予想通りものすごいポイントだった。もう何でもアリ。何でもいた。

下甑島・海

ボトムから水深5mほどまでせり出した棚に、テーブル状の平たい大きな岩が立てかかっていて、下がトンネル状になっている。
テーブル岩の上は水深15,6m、棚に立てかかった所で17,8m、ボトムはちょうど20m、そこからなだらかに深くなって行く。

棚の側面では大型のメジナがカーテンのような群れを作り、下からそれほど大きくないイシダイが数匹、こちらの様子を見に上がって来る。
テーブル岩の上では、60〜70cmくらいのヒラスズキが70〜80匹くらい、群れで回っている。
テーブル岩が棚に立てかかった所に降り、トンネルの右側を見ると、15kgくらいのクエがこちらを見ている(その後反転して消えた)。
トンネルの左側には、80cmオーバー(80後半あるか!?)のスジアラが4匹、ドン!ドン!ドン!ドン!と悠然と佇んでいる。
その周りには70cmくらいのスジアラが2匹、一回り小さい65cmくらいのスジアラが1匹、80cmくらいのクエが1匹。
なんじゃこりゃの世界。まるで竜宮城だ。

久しぶりに見たヒラスズキにときめくも(難なく射程に入れる)、それほど大きくないし、こいつらを打って他の魚が散ると困るので全スルー。
狙いは80オーバーのスジアラオンリーだ。
水面からだと見えないが、私がボトムに着くとスーッと姿を現す。しかもスレていないので、遠くへは逃げない。
さすがにここまで大型個体になると警戒心も強いが、それでも体のど真ん中から尾鰭にかけてであれば何度か銛の射程に入った。

ただ、結局一度も銛を打たずに見るだけにとどめた。
頭が射程に入っていたら打ったかもしれないけど、少し遠打ち気味になりそうだったし、
「致命傷を与えたにもかかわらずバラしてしまうこと」だけは絶対に避けたかった。
これだけ魚影がすごく、地元のTさんも数回しか潜ったことのない超級ポイント、そして私自身も昔から潜ってみたいと渇望していた夢のポイントだ。
下手に荒らすことだけは絶対にしてはならない。

80cmオーバー、まして80後半の可能性もあるスジアラなど、そう滅多にいるわけではない。
また、そのサイズにまで成長するのに数十年はかかる。
それを何も考えずに打ってバラすなど、愚の骨頂以外の何物でもない。
おっちゃんは「またこのポイントで潜りたかったら遠慮しないで言ってくれよ」ととても好印象だったし、
次回へのお楽しみということでいいんじゃないだろうか。

スジアラ狙いで潜っている最中、80cmくらい(8kgくらいか)のクエはずっとそばで私を見ていた。
銛の射程には入ってこないが、視界には入っている状態。やはり魚がスレていないんだろう。
このクエ狙いでもう少し粘っていれば、普通に捕れただろうね。
まぁこのポイントでクエを捕るなら、最低でも20kgクラスと、目標は高く持ちたいものだが。

ちなみにTさんが以前に潜った所は、私が潜った所から少しずれた所。
今回はモロに潮が当たっていたので入らなかったが、エントリーしたTさんの目の前に、20kgクラスのクエが3匹いたとのこと。

かなり潮流の速い所で、潜るタイミングがなかなか難しいポイントではあるけど、
船を出してもらえるツテもできたし、実際に潜って水中の光景を見ることもできて本当に良かった。
超一級ポイントである宇治群島や鷹島が霞むくらいの超超一級ポイント。
興奮が収まらずに息が上がる状態を経験したのなんて久しぶりだった。それほどの衝撃。
島に通い始めて16年目の大きな発見だった。

スジアラ

帰沖する前日、最後の潜りの日。
昼間は近場で軽く潜ったが、透明度も良く、魚影も濃く、いい感じだった。
スジアラは十数匹見たが、この日も銛の腕の精度が悪く(前日は良かったのに)何匹も外し(バラしたのではないのが救い)、
また70cmくらいの大型個体をロックオンしてまさに今打とうとした瞬間に、そばでアオブダイがブンッと逃げてその音で逃げられたりとうまくいかず、
結局55cmくらいの小型個体を2匹捕るにとどまった。

夕方、Tさんと合流してラストダイブ。
オオモンハタが多いという通称オオモンランドへ。
砂地が一面に広がる中に大きな隠れ根が点在する場所だが、魚がいる水深は深く、最低で水深20mライン。
大きなうねりが入っていて、二人で波酔いしながら潜る(Tさんは波酔いで吐いていた)。
Tさんはオオモンを数匹見たが捕れず、私はオオモンは見つけられずに水深20mでアカハタを捕って終了。

陸に上がって着替えをすませ、軽トラの荷台の荷物を片付けていると、漁師仲間の一人が来たので立ち話。
このうねりは台風12号のものらしく、明日のフェリーは朝イチの1便は出るだろうがその後の高速船と2便は欠航になるだろうとのこと。
台風12号!?11号がまだ南海上の遠くにいるのに!?
急いでTさんがスマホの天気予報を見てみると、なるほどこれはまずい。
高速船で帰る予定だったが1便に乗ることにして、急いで宿に戻って荷造りをする。
1便だと宅急便の事務所がまだ開いていないので、荷物と伝票をTさんに預け、私が島を離れた後に宅急便の事務所が開いてから出してもらうことに。
次の日、バタバタしながらも何とか1便に乗り、ギリギリで沖縄に戻って来れた。

結局、島周りでは5日間潜ってスジアラ9匹、という結果だった。
1ダイブで4匹捕った時もあったが、1匹も捕れずに終わった時も。
ただし、1匹も捕れなかった時はスジアラ自体がおらず、私だけでなくTさんとハジメも目撃せずという状態で、
スジアラがいるポイントであれば何とか最低でも1匹は捕っていた。

まぁ大きい個体は捕れなかったし(最大個体でも65cmくらい)、銛の腕の精度がもう少し良ければ数も倍は捕れていたという感じなので、
ちょっと調子悪かったなぁという感は否めない。
ただ、調査の目的であるスジアラの数集めは、Tさんとハジメの協力のおかげで目標数に達したので、結果オーライかな。

昨年の宇治群島に続き、今回は鷹島でも潜ることができ、さらに件の超級ポイントの開拓に成功と、今後の下甑島遠征が楽しみで仕方がない。
魚突きより面白い趣味なんてねーよな。
ビールを飲みながら、そんな話をハジメとしていた下甑島調査2014、これにて終了。

写真
鹿児島県 下甑島
D700 + AF-S Nikkor 35mm F1.4G
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コメント

お疲れ様でした!

豪快で楽しそうな話で、雰囲気が良く伝わってきました。
鮫の洗礼おめでとう^_^
まだまだ素晴らしいところがあるのですね。
しかし、魚突きは面白い!

サメの洗礼は気持ちのいいものじゃないですね(笑)。

すごい!

綺麗なスジアラですね。

超超一級ポイントとは、わくわくします。
行って見たいです(^o^)

初めまして。
スジアラは綺麗でカッコ良く、かつ美味しい魚なので最高ですね。

2,3人で潜ってちょうどくらいの狭いポイントなんですが、潮当たりが良く、深いので、
大物ばかりが集まるようです。

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