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栗岩

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        2015-01-18       A tyrant

パプアンパイソン Apodora papuana

前回の記事で少し触れた通り、悪食で野生下ではヘビを食べると言われているパプアンパイソンだが、実際にそれを見た人はほとんどいないだろう。
グーグル先生に聞いてみると、一枚だけ、飼育下での写真だが、パプアンがボアコンストリクターを呑んでいる写真が出てくるのみ。
この一枚だけでは、これが単なる個体差なのか、やはり種としてヘビ食の嗜好性が高いのか、というのは分からない。

だが、思いがけずそれを自分の目で確かめる、非常に貴重な機会を得てしまった。

A Papuan Python ate a Papuan Carpet Python (1)

普段は掃除などの際にも1個体ずつ取り出して複数個体を触れ合わせることはない。
2個体を取り出す場合があっても仮のケージとして衣装ケースを二つ出し、それぞれに入れるのが常だ。
(普段から同居しているボールパイソンとアオダイショウのみ例外)

だが、長くなるので省略するが、この時はたまたまパプアンとイリアンジャヤカーペットが鉢合わせに。

イリアンジャヤは脱皮前だったため、色がくすみ、とぐろを巻いてじっと動かない。
そして動き回っていたパプアンが、イリアンジャヤの体に鼻先をつけた途端、ピタッとその動きを止めた。
「おっ!?」と思った次の瞬間、パプアンはイリアンジャヤにガッと食らいつき、あっという間に巻きついて締め上げた(写真1)。

慌ててほどこうとしたが、パプアンの頭は巻き付いた内側にあり、さらに細いものが細いものに絡み付いているため、全然取れない。
二匹まとめて風呂場に持って行って水の中に沈めたが、それでも離さない。
パプアンの巻き付く力は非常に強く、しばらくしてイリアンジャヤがぐったりとしてしまった。

こうなってはもう、巻き付きがほどけたとしてもイリアンジャヤの内蔵は間違いなく損傷しているだろうし、もはや助からないだろう。
それならばこのままパプアンに呑んでもらった方がいい‥‥。

風呂場から部屋のケージに戻し、行く末を見守る。
しばらくしてイリアンジャヤは完全に死亡した。
パプアンも噛みついていた口を離したので、ピンセットでイリアンジャヤの首をつかみ、あらためてパプアンの眼前に持って行くと、
ガッと噛みついて再度巻き付き直した。そのまま体の半分以上がケージから飛び出してしまい、ぶら下がりながら呑み込む形に(写真2〜4)。

A Papuan Python ate a Papuan Carpet Python (2)

イリアンジャヤカーペットは、パプアンカーペットやコモンカーペットとも呼ばれる。
目のまで繰り広げられている、「パプアンパイソンがパプアンカーペットパイソンを呑み込んでいく光景」。
何と言っていいか分からないが、とにかく衝撃的。

よほど腹が減っていたのか、ものすごい勢いで呑んでいく。
イリアンジャヤの鱗にパプアンの歯がめり込み、パキパキという音が響き渡る。
ビバリウムガイドでパプアンのことを「パプアの邪神」と表現していたが、目の前の光景を見ての私の感想は、
実体のない邪神というより、むしろ「暴君」と呼ぶのがふさわしい、というものだった。
それだけの迫力と衝撃。

2.2kgのヘビが1.4kgのヘビを完全に呑み込んだ状態(写真4)。
自重の半分以上の獲物ということになるが、これがウサギやブタだと、呑み込めなかったのではないだろうか。
獲物が細長いヘビだったからこそ呑み込めたのだと思う。
呑み込んだ後のパプアンは腹がボッコボコになっているが、驚いたことにたった1週間でほぼすべてを消化してしまった。

パプアンパイソン Apodora papuana

今回の一連の状況を考えると、やはりパプアンは種としてかなりヘビ食の嗜好性が高いのだと思う。
話としてはよく聞くものでも、ここに載せたような写真はほとんどないので、食べられてしまったイリアンジャヤには申し訳ないが、非常に貴重な資料が得られたと言える。

こんなパプアンパイソンだが、口を開けて威嚇することはあっても咬んでくることはなく、めっちゃ大人しいんですぜ旦那‥‥
信じられないでしょうが‥‥

写真
有鱗目 ニシキヘビ科 パプアンパイソン Apodora papuana
D700 + AF-S Micro Nikkor 60mm F2.8G
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コメント

これは貴重な画像ですね。
それもパプア産同士・・・
17年前にジャカルタの業者の所でパプアを見たのが初めてですが、その時にはっきりヘビを食うと言ってました。

信じられない画像・・・マジでびっくりしました。

かなり衝撃でしたが、ほんとに貴重なものを見せて頂きありがとうございました。(イリアンジャヤは本当に残念でしたが・・・)

ちょっと恐怖も感じましたが、それ以上に神秘的で本当に美しい蛇ですね^^



ご挨拶遅れましたが、今年も宜しくお願い致します^^

>おてつさん
現地でもヘビ食いで有名なんですか。
ヘビの仲間ではキングコブラやムッスラーナ、カリフォルニアキングスネークなどがヘビ食いで有名ですが、
ニシキヘビを代表するヘビ食いがパプアンという感じですかね。

>rwsβさん
残念な気持ちはもちろんあるんですが、目の前で見るとかなり衝撃的で、
好奇心が満たされたという気持ちも正直なところ大きいです。
こちらこそ今年もよろしくお願いします。

何度見てもホゲェ~~と驚いてます。
衝撃的ですけど、最後のあくびでなごみますね^^

いやーホント、ホゲェ〜ですよね(笑)。

最後のはあくびじゃなくて実は威嚇してるんですよ。
パプアンは口の中が黒いんですが、それもまた他にはない特徴かなと思います。

勝手に和んでいましたが、威嚇でしたか!
イモリの長生き記録も驚きましたが、自分の余命はさておき、
うちのヤモズ達もそのくらい生きてくれるといいな。


今年も楽しみにしています。

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